【タイトル】

5歳児*鯉のぼり製作について

【本文】

       進級して早くも1か月が経とうとしています。    こどもたちは、年少児の世話や年中児の手伝いで人の役に立つ喜びを味わったり、新しい遊具で遊べるようになる嬉しさを感じたりし、年長児としての自信をもってきています。    自分よりも小さい友達に優しくしようとする姿や、自分たちで時間や予定を見ながら生活を進めようとする姿を見て、頼もしく成長してきたな、と嬉しく思います。            進級後初めてのHPでは、4~6人の友達と一緒に取り組んだ鯉のぼり製作の活動についてお伝えします!!      はじめに、グループのみんなで、鯉のぼりの色や模様、使う素材を相談しました。    あるグループでは・・・  Aさん、Bさん、Cさんが「赤がいい」と言い、Dさんが「紫がいい」、Eさんが「桃色がいい」と言いました。  担任は、「赤も紫も桃色もいい色だもんね。どうしようか」と仲間になって一緒に考えました。  しばらくすると、Dさんが「じゃあ、模様で紫を入れてくれるなら譲っていいよ」と言ってくれました。それを聞いたEさんも、「私も譲ってあげられる」と言いました。  Aさんも、Bさんも、Cさんも「ありがとう。模様で紫と桃色を入れるの、約束ね」と言って色が決まりました。    他のグループでは・・・  Fさん、Gさんは「金色の鯉のぼりを作りたい」、Hさん、Iさんは「緑色が可愛いな」と言って、Jさんは「赤色がいいな」と言いました。  しばらく悩んでいると、FさんとGさんが「緑色と赤色でいいよ」と譲りました。模様でFさんとGさんの金色を入れることにしました。  Hさん、Iさん、Jさんはどうしてもその色がいい!と思っていました。そのうち、Jさんが「赤色と緑色を合わせちゃおうよ」とアイデアを出しました。  Fさん、Gさん、Hさん、Iさんも大賛成で、緑色と赤色を組み合わせた鯉のぼりを作ることになりました。      どちらの話し合いも、グループのみんなが納得して決まりました。  話し合いに正解はありません。教師は、どのグループも一人一人が自分の思いを出せているかな、友達の話を聞こうとしているかな、ということを見守りながら、折り合いを付けられるよう援助しました。    こどもたちは自分の思いと友達の思いの違いが分かり、思いが合わないもどかしさや、意見が合った嬉しさを感じることが出来ました。                    設計図が出来たら、実際に作り始めます。    ある5人のグループでは、集まる時間になるとKさん、Lさん、Mさん、Nさんが声を掛け合って集まりました。  「よし!始めよう!!」という声が聞こえたので、担任が「あれ?仲間はみんな集まったの?」と尋ねると、Kさんが「あっ!Oさんがいない!」と気付きました。Lさん、Mさん、Nさんも続けて「園庭に呼びに行かなきゃ!」と言って声を掛けに行きました。  Oさんが4人に呼ばれ、保育室に集まり全員が揃ったら製作開始です。担任は、「仲間が呼んでくれてよかったね」と声を掛けました。    年長のこの時期に時間通りにグループの全員が集まることはとても難しいことです。しかし、グループの一員としての意識をもって参加できるように、「自分たちで仲間を集める」ということも経験しました。        別の5人のグループでは、スズランテープでチェック柄を作ることになりました。  Pさんは「私はスズランテープを鯉のぼりの長さに出すね。Qさん、スズランテープを切ってくれる?」とお願いしました。Rさんは「じゃあ私はスズランテープを細くするね」と言い、Sさんは「私は両面テープを貼るから、Tさんはスズランテープを鯉のぼりに貼ってね」と話し合いながら、作業を分担して作ることにしました。  友達の動きを見ながら、何をしたらよいのか自分で考える姿も見られるようになってきました。          鯉のぼりができたグル-プから、学級のみんなの前で発表会をしました♪  どのように相談したのかを担任から紹介したり、工夫したところや、気に入っているところ、頑張ったところを学級のみんなに聞いてもらったりし、自分の思いを伝える嬉しさを感じました。  聞いている友達も、「かっこいい~」と言ったり、拍手をしたりして、互いによさを認め合う姿も見られました。          26日の登園後には、年長組のみんなの前で2階のテラスからケヤキの木に結び付け、鯉のぼりを泳がせました。  風になびくと「うわ~」と大歓声が上がりました。「鯉のぼりさん、気持ちよさそうに泳いでるね」「年中さんも年少さんも喜ぶんじゃない」と満足感をたっぷり味わったこどもたちでした!          鯉のぼりのグループ製作では、自分の思いを表す、友達の思いに気付く、みんなで作るために葛藤する、友達と力を合わせる、友達と一緒に最後まで活動する喜びを味わうことを経験しました。    友達とのつながりがさらに深まりました。    引き続き、思いを伝え合いながら遊びや生活を進めていけるように援助していきます。            


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